田村歯科
 
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歯科と食養

 
1998年3月月刊 『正食』
医学シンポジウム(インタビュー)
講演はこちら
 


  浜松駅で新幹線を降りて、普通に乗り換えていくつかめの駅、豊田町から車で約十分走らせると、静かな住宅街の中に、瀟洒な白い洋館の田村歯科医院がありました。
  歯科医院というよりペンションのような雰囲気です。待合い室もゆったりとして、リラックスできる空間。
  本棚に並んでいる書籍は環境に関するものも多く、置物は院長のお人柄を表すような暖かいものでした。昨年開催された、医学シンポジウムの午後の部の最初に「歯科と食養」というテーマで講演された田村享生先生。
  インターネットのホームページも開設され、ますます意欲的に仕事に取り組んでおられます。

 

 

Q.シンポジウムを終えられてのご感想をお願いいたします。

    改めて本を読んで確認したり、ずいぶん勉強になり、ありがたかったです。思っている事の根元をお伝えしたと思います。ひとつ終わってやれやれというのが、偽らざる気持ちです。

 

 

Q.東洋医学に早くから興味を持たれていたきっかけはなんだったのですか。

    歯医者の治療というのは痛いですよね。東洋医学の針麻酔に関心を持ったのが最初の出会いでした。
特に外科治療、インプラントとかの場合に針治療というのは結構フォローできるんですよ。特に痛みの抑制には有効でした。ただ、物の見方というか、東洋医学の見方というのは最初の段階、私はあまり興味ありませんでした。針麻酔というテクニックもあるな、ということでやり始めたんですよ。
そして、針麻酔を常に歯科治療に併用してたんですね。すると痛みだけではなくて、治りも良くなるんですよ。その辺からハマッてきました。何故、針が麻酔効果があるのか、実は科学的にわかっていないんですよ。
考え方としては、気の流れが変わるといわれてますけど。それじゃ、気の流れというのは何だろうか、その辺から東洋医学から食養とか、見えないエネルギーとかに関心を持ちましたね。
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気がついたら食養をやっていました

 

Q.食養との出会いはどのようなきっかけでしょうか。

   針の次に、気功をやったんですね。気功をやっていくと、針を使わなくても、指でさわるだけでも、針をやったと同じような効果が出るんですよ。
気功もいろんな流儀がありますが、針治療の延長として気功をやりました。気のエネルギーをいろいろコントロールするのに、そこで食養が出てきたんです。
あと、漢方の勉強もしましたし、瞑想とか精神世界的なとこにも入っちゃうんです、宗教的な方向に入っていく人もいます。
私の場合はっきりとした食養との出会いの境目というのはないんですね。気がついたら食養もやっていたという感じでした。

 

 

Q.歯医者の先生がどうして患者さんに食養を指導されるんですか。

   アトピーとかいろんな患者さんがおられますよね。僕らは、顔、口の周りをさわりますから、分かるんですよ。
皮膚科の現代医学の考えは、除去食ですよね。除去食と玄米菜食は見た目、似たところがあるんですけど実際は全然違います。
結果的に玄米菜食にすると治りますよね。あらためてアレルゲンになりそうなものを食べても平気になってしまいますよね。
実は玄米菜食は、除去食ではなくて、アレルギーを出さないための、体質改善の食事法ですね。これは、歯科にもおおいに有効です。
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Q.歯磨きの仕方が下手な方が多いと、講演でもおっしゃってましたが、
  どのように磨けば良いのでしょう。

  磨き方のテクニックとしては細かく動かすこと。大きく動かす人が多いんですよ。いっぺんに三、四本とかね。
一本づつ丁寧に磨くことです。歯と歯の小さな隙間を、どうやって掃除、マッサージするかというのがポイントです。畳の目に沿ってほうきで細かく掃除するようにですね。
時間的には多くやったほうがいいですね。正食やってるとかなり歯茎は強くなりますが、歯磨きはしないとだめですね。

 

 

歯磨きは構えるとだめです

 

Q.歯磨き粉は何がベストでしょうか。

 

  ぜんぜんいらないとおもいます。歯磨き粉よりブラッシングが重要です。水、塩、もっと言うと唾です。最高の歯ブラシ剤は唾です。
石鹸のような意味で、颯爽効果として何か欲しい場合は、自然塩ですね。これらのものは、吐き出さなくても唾を飲めるのがいいですね。
うちで患者さんにお話してるのは、EM-Xの液に竹酢液、木酢液の精製したものを(炭を作る時に出るエキス)を千分の一位、一滴ほど落とした液を5cc位あげるんです。
それを歯磨き液代わりに使ってもらいます。もちろんこれも飲み込んでもいいです。歯磨き剤というより歯茎活性剤ですね。かなりいいと思います。ナスの黒焼きもいいんですが、黒いから洗面所でしか磨けません。
歯磨きは構えるとだめなんです。気楽に居間とかで磨くのがいいんです。

 

 

Q.歯茎を長持ちさせるためにも、やっぱりブラッシングでしょうか。

    その通りです。ブラッシングは虫歯を防ぐのにいいんですが、歯周病にもとても効果があるんです。
歯と歯の境の隙間にブラシをあてると歯も掃除をするんだけど、境目の歯茎もきれいになるということです。そして、歯茎のマッサージにもなっているんです。歯周病はほとんどの人がかかっています。
成人の九割位です。40代になるとほぼ100%ですね。ただそれが深刻なのか、問題のないレベルにとどまっているのかの差はありますけれど。全然歯周病に関係ない人というのは稀です。
自覚症状はかなりひどくならないとでません。血が出たり、痛んだり、腫れたりすると歯周病はひどくなっています。歯槽膿漏は俗称で、正しく言うと、最初に歯肉炎があって、進んで歯周炎、そして歯周病になります。
軽度の状態を保って70歳、80歳と生きていければ問題ないわけです。
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お風呂の湯船につかりながらブラッシング

 

Q.一日何回磨くのがベストでしょうか。

 

  理論的には食後、一日三回です。私が患者さんに勧めているやり方だと、夜にお風呂で湯船につかりながら、一回ですね。
たっぷり時間をとってもらいます。朝より夜の歯磨きが重要です。汚れたまま寝てしまうと、歯周病は進みやすいですから。
でも、だいたい朝磨いて、夜磨かない人のほうが多いですが。生活リズムと、医学的な理想とちょっと違うところがありますね。虫歯は食事直後、特にお菓子を食べた後が一番危なくて、歯周病は寝ている間です。
でも、そんなに神経質にならなくても、正食でもちゃんとやると、少々ハメをはずしても体が大丈夫なように、歯も生活全体のことを気をつけてれば、あんまり必死でやらなくても大丈夫です。
正食をしている人で、自信があるのか、全然やらない人がたまにいるんですけど、ある時期にドスンと悪くなりますね。やはり歯磨きは絶対必要です。

 

 

Q.野生の動物には虫歯がないというのは、何故なんでしょうか。

 

  野生の動物にとって歯が悪くなるということは、物が食べにくくなってしまいますね。もうそれで命は終わりなんですね。
虫歯になるような種類の動物は滅びちゃうんですね。人間は治せますけど、自然界の動物にとって歯が悪くなるということは、そこで命が絶えてしまうということですよね。
自然淘汰で虫歯にならない種族しか残っていないと。人間は自然淘汰から極端にずれてしまっているんですね。まあ、それが科学の力といえるんでしょうけれど。自然の姿からだいぶ離れていますよね。

 

 

Q.ホリスティック医学協会の会員以外にどのような学会に所属されているんでしょうか。

 

  そうですね。歯科東洋医学会、全身咬合学会、顎咬合学会、全日本針灸学会、東洋医学会、良導絡学会、歯科矯正学会、歯科インプラント学会、最近面白いのではマクロビオティック医学研究会や、サトルエネルギー学会などです。

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面白いです、医者の醍醐味ですね

 

Q.そんなに勉強されている目的というのは、技術の習得をして、
  いい歯医者になろうということですか。

 

治療をしていて、治らないケースが出るとくやしいんですよ。患者さんも悲しいでしょうし。いろんな事を知ると、今までは普通の麻酔注射でしかできなかったのが、針麻酔をすることによってもできるようになりますよね。
気功やることでさらに応用範囲が広がります。EMーXとか竹酢を知ったことでさらにレベルがあがります。無理なものがだんだん減っていくわけです。面白いですよ。何よりも面白いです。
患者さんが喜んでくれるでしょ。医者の一番の醍醐味ですね。

 

 

Q.昨年、ホリスティック医学協会の研修会でサンフランシスコの大学の
  セミナーに行かれたとお聞きしていますが、どんな感じでしたか。

 


  東洋医学的な発想は日本人の価値観とは合っていますから、本来は日本の方がレベルが高くていいはずなんだけれども、お医者さんなんかは、東洋医学は学問として亜流というか、本流ではないんだから、黙っていなさいという感じなんですね。
 一段下に見ているわけです。アメリカがすごいのは、とても合理的なんですね。これが価値があるというと、大学の中に教室ができてしまうんですよね。日本にそんな学科ないんです。
 アメリカは効果があれば、どんどん取り入れるし、学問としてできてしまうんです。食養はすばらしいけれど、客観的に他に優れているようなものを取り入れてやっていくと、さらにグレードアップするんじゃないかな、と思います。
すばらしい力を持っているんだけど、概念が先行してしまっている部分もあります。もっと理論的に、データでとか臨床理論を強化していくとほんとうにすごい学問になっていくと思います。

 

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